2018 15 Oct

押し寄せるダイナミック・プライシング!波に乗るのは誰?!

一部の方は耳にしたことのある言葉かもしれませんが、ダイナミク・プライシングと聞いても、何のことなのか分からない方も多いのではないでしょうか。

 

価格のことだとは分かっても、何がダイナミックなのかという疑問符が最初に浮かびます。

 

ダイナミック・プライシングとは何か、どのようなシステムなのか、何に導入されているのか、また、そのメリットとデメリットについてみてみましょう。

 

 

ダイナミック・プライシングとは?

ダイナミック・プライシングとは、需要と供給に合わせて価格を変動させて、需要をコントロールしながら利益を最大限にあげるための価格変動システムです。

今、この動的な価格設定システムに企業の注目が集まっています。

 

「客ごとに値段が違うお店」許せますか?

企業取材をしていて、ダイナミック・プライシングという言葉をよく耳にするようになった。直訳するならば「動的な価格設定」。モノやサービスの価格を、需要と供給のバランスなどに応じて変動させる取り組みのことだ。価格の変動自体は決して目新しい話ではない。盆や正月に航空料金やツアー旅行の料金が割高になるのもそう。居酒屋などで客の少ない夕方早めの時間帯を「ハッピーアワー」などと称し、割引を実施しているのも一例だろう。…いま注目を集めるダイナミック・プライシングのキモはAI(人工知能)の活用にある。販売実績などの膨大なデータをAIに学ばせることで、最適な価格を自動的に、より高い精度で割り出せるようになったのだ。(日経ビジネスより)

 

みなさんは、ハッピーアワーねらいで早めに飲み会をスタートしたり、昼得チケットで遠出したりした経験はないでしょうか。

 

ご存知の通り、航空料金などの交通機関やホテルなどの宿泊業者、また、居酒屋などの飲食店では、古くからお盆やゴールデンウィーク、ピークの時間帯の値段を高めに設定して販促を行ってきました。

 

いまでは電気料金では夜10時以降から朝8時までの方が安いプランなどが既にあったりしますよね。

 

ダイナミック・プライシングとは、こうした需給状況に合わせて価格を変動させ、

混雑の緩和や動員数のコントロールすることによって、

施設や資源を最大限に活用しようというシステムのことです。

 

従来はこれを現場の担当者が判断して、店の売り上げをあげたり、混雑をさばいたりしてきましたが、

ダイナミック・プライシングでは、AIの導入により、人工知能で過去と現在のデータを分析し、最良の価格を決めることがでるようになります。

 

ダイナミック・プライシングのメリットとは

ダイナミック・プライシングメリットはどこにあるのでしょうか。

 

たとえば、宿泊費が半額になるプランをオフシーズンに期間限定で提示すれば、

年間の売り上げを上げることができるかもしれません。

 

 

コンサートのチケットの場合はどうでしょうか。

人気アーティストのチケットは即座に完売しますが、その中には大量に購入して高値で売ると言った、転売の存在もあります。

そこでAIが、注文が殺到するときに価格を上げることで、不当な転売を防ぎ、アーティストや企画者の興行収入に還元することができます。

 

海外のダイナミック・プライシングの導入

アメリカでは既にダイナミック・プライシングが、航空運賃宿泊料金有料道路料金光熱費などに導入され、その膨大な実験データが蓄積されつつあります。

 

特に、野球場などのスポーツ施設や、映画館・コンサートなどの娯楽施設チケットの価格に導入がすすめられています。

 

スポーツのチケットは、人気選手の成績やチームの勝敗の確率

当日の天気や気温の変化などあらゆるデータをもとに、価格を変化させているそうです。

 

また、アマゾンなどのネット通販は既にダイナミック・プライシングを採用しています。

 

季節のセールなどで、他社との価格差を消費者へ売り込み、リアルタイムで表示価格を変化させる販売方法を導入しています。

 

これにより販売利益を最大化し、機会損失を効率よく防いでいるわけですね。

 

日本でのダイナミック・プライシングへの取り組み

日本でもスポーツのチケットに、ダイナミック・プライシングの導入が始まっています。

特に野球Jリーグではチケットを変動価格制で販売するシステムを実験導入しています。

 

海外同様に日本の通販サイトでも、リアルタイムで価格を変化さすダイナミック・プライシングの流れは確実に押し寄せてきています。

 

今やスマートフォンの普及でいつでも気軽にショッピングできる時代です。

 

企業がこの仕組みをうまく活用して、オンラインストアの利益を最大限にする試みはもう既に始まっています。

サマーセールや新年のお年玉セールといった枠にはめられることなく、需要と供給に基づいた販売戦略で売上を伸ばし、在庫リスクを回避しようという試みです。

 

ダイナミック・プライシングと消費者の付き合い方

ダイナミック・プライシングが導入されると、価格決定権を持つ企業にとってはメリットでも、消費者にとってはデメリットもあります。

 

たとえばワールドカップの決勝戦や、有名アーティストのチケットは、あまりの高値で庶民には、手の届かないものになってしまいますね。

 

しかし、最近ではAIを活用した、ホテルや旅館の価格設定を支援するシステムがあります。

 

これにより旅行者は、宿泊施設の最安値を検索することができます。

また、メール設定をしておくと、飛行機のチケットの価格が下がったときにアラームで知らせてくれるアプリまで開発されつつあります。

 

今後はAIの力を借りて、売り手と買い手の双方がWin-Winの関係を作ることが理想です。

ダイナミック・プライシングが他人の足元を見て商売をするのではなく、人と物の価値を正しく評価することのできる時代が訪れることが期待されますね。

 

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